2007年 05月 10日
長いながい汽車旅 ~後編~ |
調べもせずに書くとろくなことがない。
「札沼線」、ちゃんと通じていたそうである。
赤字のために、新十津川・石狩沼田間は、廃止になったという。
失礼致しました。
***************************
途中までで尻切れトンボになった路線ほど、乗りにくいところはない。
新十津川まで走る列車は、一日3本。今回を逃すともう乗ることはできなかっただろう。
だからどうしても乗っておきたかったので、無理して早起きをした。
折り返しの列車で帰らないと、もう増毛まで辿り着けない。
「青春18切符」の期間はもう過ぎていたので、仕方なく片道乗車券を買う。
「新十津川から増毛ゆき」。盲腸線の終点から盲腸線の終点まで。なかなかいい切符だ。
これで「お鉄ごころ」は満足である。
来た線路を、また戻ってゆく。新しい発見もあれば、見覚えのある景色もある。
客層も変わる列車の中は、また違った新鮮さもある。
そうはいっても、音楽を聴きながら、だんだん眠くなってきた。
行きは長く感じた列車の旅も、帰りはすぐ着いたように思う。
札幌から函館本線を深川まで走る。
急がないし財布の中も豊かでないので、特急には乗らない。
旅の楽しみは、断然各駅停車にある。時間があれば間違いなく「普通列車」を選ぶ。
もっともっと時間があれば、途中下車もしたいが、今回は断念。
ゆっくり走る鈍行列車は、何度か特急に抜かれていく。
眠っているのか、車窓を見ているのかわからない「のんびり時間」が過ぎてゆく。
ぼんやりみていて思ったが、あの山みたことがある。それもさっき。
さっき少し大きく見えたのは、もうちょっと山の際を走っていたから・・・?
そう、札沼線と函館本線は、すぐそばを併走していた。地図でみたら一目瞭然。
ある程度近くだという認識はあったが、こんなに近いとは・・・・馬鹿なことをした。
あとで増毛館のご主人に聞いたのだが、新十津川から滝川まで、小一時間で歩けるというのだ。
ほんとうに、馬鹿なことをしたなぁ。歩くほうが楽しいのに・・・・。
まぁええわ。後悔先に立たず。
深川では、乗換えでこれも一時間ほど待たなければならない。
急がない旅のことゆえ、こんなときは、街を歩いて楽しむ。
ちょっと疲れたので、喫茶店で珈琲タイム。
バックパックは、駅のベンチ横にほうってきた。大したもんは入ってないしね。
ここ深川からの留萌本線は、初乗り。
始めは小雨が降っていたが、海が近づくにつれだんだんと晴れてくる。
高校生たちは、もう帰宅の時間だ。そうか一日列車に揺られていたんやなぁ。
こんな長い鈍行列車の旅も久しぶり。
「ぼんやりとひねもすのたりのたりかな」 パクリかな?どっかで聞いたフレーズだ。
増毛が近づくと、もう「おひいさん」も大きく傾いている。
この列車にのれば、夕陽が見れるかもと思っていた期待が当たった。
馬鹿は馬鹿なりにいいところもある。万歳バカ!!
夕陽に照らされた小さな港街は、美しく輝いている。
増毛駅に降り立てば、ぼくのスレンダーな影が、細く長く伸びる。
あった!!!!「風待食堂」!
この瞬間、この旅の成功が、決まった。なにが成功かはわからんが・・・・。
とにかく、これでいいのだ!!
宿の玄関に荷物を放りだして、海岸へ夕陽を浴びにゆく。
かもめもおうちへ帰ってゆく・・・・
まだ冷たい春先の風に吹かれたら、
新しい自分に生まれ変われるように想う。
「暮れる陽に かもめの影が戯れる ぼくの心は明日解き放たれる」
「札沼線」、ちゃんと通じていたそうである。
赤字のために、新十津川・石狩沼田間は、廃止になったという。
失礼致しました。
***************************
途中までで尻切れトンボになった路線ほど、乗りにくいところはない。
新十津川まで走る列車は、一日3本。今回を逃すともう乗ることはできなかっただろう。
だからどうしても乗っておきたかったので、無理して早起きをした。
折り返しの列車で帰らないと、もう増毛まで辿り着けない。
「青春18切符」の期間はもう過ぎていたので、仕方なく片道乗車券を買う。
「新十津川から増毛ゆき」。盲腸線の終点から盲腸線の終点まで。なかなかいい切符だ。
これで「お鉄ごころ」は満足である。
来た線路を、また戻ってゆく。新しい発見もあれば、見覚えのある景色もある。
客層も変わる列車の中は、また違った新鮮さもある。
そうはいっても、音楽を聴きながら、だんだん眠くなってきた。
行きは長く感じた列車の旅も、帰りはすぐ着いたように思う。
札幌から函館本線を深川まで走る。
急がないし財布の中も豊かでないので、特急には乗らない。
旅の楽しみは、断然各駅停車にある。時間があれば間違いなく「普通列車」を選ぶ。
もっともっと時間があれば、途中下車もしたいが、今回は断念。
ゆっくり走る鈍行列車は、何度か特急に抜かれていく。
眠っているのか、車窓を見ているのかわからない「のんびり時間」が過ぎてゆく。
ぼんやりみていて思ったが、あの山みたことがある。それもさっき。
さっき少し大きく見えたのは、もうちょっと山の際を走っていたから・・・?
そう、札沼線と函館本線は、すぐそばを併走していた。地図でみたら一目瞭然。
ある程度近くだという認識はあったが、こんなに近いとは・・・・馬鹿なことをした。
あとで増毛館のご主人に聞いたのだが、新十津川から滝川まで、小一時間で歩けるというのだ。
ほんとうに、馬鹿なことをしたなぁ。歩くほうが楽しいのに・・・・。
まぁええわ。後悔先に立たず。
深川では、乗換えでこれも一時間ほど待たなければならない。
急がない旅のことゆえ、こんなときは、街を歩いて楽しむ。
ちょっと疲れたので、喫茶店で珈琲タイム。
バックパックは、駅のベンチ横にほうってきた。大したもんは入ってないしね。
ここ深川からの留萌本線は、初乗り。
始めは小雨が降っていたが、海が近づくにつれだんだんと晴れてくる。
高校生たちは、もう帰宅の時間だ。そうか一日列車に揺られていたんやなぁ。
こんな長い鈍行列車の旅も久しぶり。
「ぼんやりとひねもすのたりのたりかな」 パクリかな?どっかで聞いたフレーズだ。
増毛が近づくと、もう「おひいさん」も大きく傾いている。
この列車にのれば、夕陽が見れるかもと思っていた期待が当たった。
馬鹿は馬鹿なりにいいところもある。万歳バカ!!
夕陽に照らされた小さな港街は、美しく輝いている。
増毛駅に降り立てば、ぼくのスレンダーな影が、細く長く伸びる。
あった!!!!「風待食堂」!
この瞬間、この旅の成功が、決まった。なにが成功かはわからんが・・・・。
とにかく、これでいいのだ!!
宿の玄関に荷物を放りだして、海岸へ夕陽を浴びにゆく。
かもめもおうちへ帰ってゆく・・・・
まだ冷たい春先の風に吹かれたら、
新しい自分に生まれ変われるように想う。
「暮れる陽に かもめの影が戯れる ぼくの心は明日解き放たれる」
by bochibochi35
| 2007-05-10 09:30
| 風に吹かれて北の国