写真を撮る
日常の気になったこと、気に入ったことを写真に切りとります。
散歩のときに「あっ!」と思った瞬間にシャッターを切ります。
旅の途中、記憶に留めておきたいもの、つれて帰りたい「空気」を写しこみます。
その他にも、常にカメラを持ち歩いて、自分の心に反応したものにカメラを向けます。
もちろん撮り損ねることは、しばしばです。
その悔しさも次の写真に影響をあたえるかもしれません。
普段から「こんな写真を撮りたいな」とイメージしているのもいいことではないでしょうか。
個展をするには、まとまった数の写真が必要です。どの時点でそれらをまとめるのかが重要になります。ぼくの場合、何度か個展を開くことを考えましたが、枚数が少なく感じたことと、費用の面からそうは簡単に個展をすることができなかったのが、時間をかけた理由です。
今思うと、もう少し早くても良かったかもしれないな、と思っています。
自分自身を素直に表現した写真というのは、撮っていて楽しいものです。
人の評価が気にならないことはないのですが、自分の楽しみは自分自身のものです。
自分以上の作品はできませんし、自分以下のものでもない。等身大の自分です。
現像とコンタクトプリント(ベタ焼き)
撮影したフィルムを自分で現像するかたもおられますが、ぼくは、お店に出しています。
お店のかたとも仲良くなり、写真の話をするのが楽しみでもあるからです。
コスト的には、自分で現像するほうが安く上がるのかもしれません。
出来具合も、失敗さえしなければ、自分で丁寧にするほうがいいものができると聞きます。
そうしてネガになったフィルムをコンタクトプリントにします。所謂「ベタ焼き」です。
お店でできてきたネガを、クリアネガホルダーに入れ替えて、そのままベタ焼きができるようにします。
四つ切の印画紙に、36枚撮りのフィルムがちょうどいっぱいになります。
ネガの大きさと同じ、36コマの写真が一枚の四つ切印画紙に収まります。
ここが大切!
今回個展の準備をしていて痛感するのが、整理の大切さです。
1年間、暗室通いをさぼっていて、フィルムだけが膨大にたまってしまいました。
ベタ焼きを作るだけで、ものすごい時間がかかりました。
そこからまた一度カビネに焼く作業があります。現在この作業に追われています。
70本のコンタクト、そこから「これ」と思われる「コマ」を抜き出して、カビネ焼きです。
いま400枚ほどのカビネを焼きました。ここから出展する写真をピックアップします。
まだ何枚出すかは決まっていません。展示内容も大まかにしか決まっていません。
とにかく気の遠くなるような作業なのですが、楽しくて仕方がありません。
目標があるからなのでしょうね。
はじめからちゃんと整理できていれば、そしてこまめに焼いていれば、こんな苦労はなかったかもしれません。今回の大きな教訓です。でも何事もやってみなくてはわかりませんから。
ひとつひとつの事が新鮮で楽しいのです。苦労もまた。
「ひとこと」
もっと具体的な気持ちの流れを書きたかったのですが、知らぬ間に説明的になってしまいました。
もちろん、ぼく自身の記憶ために書いている文章ですが、参考にしてくださる方があればとても嬉しく思います。
ぼくも本当に平凡な普通の会社員です。それでも写真展を一度でいいからやってみたいという想いが、こうして実現しようとしています。意外とやれば何とかなるものだなというのが感想です。それ以上に、こうして取り組む充実感というのが、なんとも言いがたく嬉しいものなのです。
「なにかやってみたいな」という気持ちは、たぶん皆が持っていることでしょう。
ぼくもこの写真展をきっかけに、「なにか」に向けて一歩を踏み出すことになるはずです。
その「きっかけ」を作ってくれるであろう「写真展」へ向けて、いま一歩ずつ歩みを進めています。
みなさんの夢と一緒に歩けることを、楽しみにしています!