2006年 02月 22日
雪原の汽車旅 |
白銀の世界に溶け込むように汽車は進む。
葉をなくした木々は、寒さの中、裸で力強く立っている。
車窓を流れる景色を見ながら、ぼんやりと考えごとをしている。
************************************
あさ、小利別の駅に散歩に出かけた。
日の出直後、温度計は氷点下25.3度。
長い影が美しい。ゆっくりと縮んでいく。雪も色を変えながら・・・。
モノクロのフィルムにその色は表れてくれるだろうか?
暖かい朝食をいただくとすぐ出発だ。9時前の列車を逃すと、昼までこない。
朝の輝きの中、一両の列車が滑り込んできた。音が雪に吸い込まれて、静か。
列車の中は、意外と混んでいる。といってもボックス席が埋まるくらい。
ぼくは、最後部の長いすに腰をかける。前には、編物の女性。
ぼくにしては珍しく声をかけて、一枚撮らせてもらった。
雪の季節は、隣町の職場へ列車で通うとのこと。
「ライカですよね?私も時々写真とるんです。」
長い長い一駅の間、楽しくお話させてもらった。
帯広から陸別へ嫁いでこられたのだという。
**************************************
北見で、ホタテ弁当を調達。食いっぱぐれのないように、早めの昼食。
特急「オホーツク」は、旭川へむかって走る。
通路をはさんで隣には、親戚のお葬式を終えた「おばあさん」と「おばさん」。
聞くとはなしに聞いていると、故人の思い出話などなど。
北海道へ立つ前に、見送ってきた「祖母」のことを思い出しながらきくお話は、胸にくる。
旭川では、次の列車まで散歩をすることに。なにも目的はないが、古本屋か喫茶店でも。
ぶらぶら歩くけど、駅から歩けるところには、カメラを向けるものはなかった。
何年か前にきた時よりかは、景気が良くなっているように感じるのは気のせいか?
まちは明るさを取り戻していて、道ゆく女性もファッショナブルになっているように思う。
ビルの谷間にちょっと昔風の素敵な喫茶店をみつけた。
「ちろる」というこの喫茶店、マッチが素敵だ。「Since 1939」とある。
東京オリンピックのときじゃないかな? ちがう!それは昭和39年?
ということは、戦中から営業しているってことか?!
次の列車まで時間もあるので、ここで「絵葉書」をかくことに。
年賀状をかけなかったひとへ。誕生日カードをくれた人へ。
こんな穏やかで、ゆったりとした時間が旅先で持てるのはひさしぶりだ。
おいしい珈琲と苦手な紫煙。木の床の響く音。やわらかい木漏れ日。
*********************************************
帯広ゆきの「富良野線」。何度か乗ったが冬は初めて。
白いしろいどこまでも白い「丘」のあいまを、
のんびりと駆けてゆく列車に揺られてうつらうつら
「中富良野」で降りて、今夜の宿「ふらのユースホステル」に。
お客さんは、ぼく一人。あすは、イタリア人女性と韓国人女性だそう。
「残念だったね」とオーナー。
ゆっくり旅と北海道のお話をきかせていただいた。
やっぱり、「旅の宿」がしたいな。
そうおもいながら、夜は更けていった。
夜の明かりに、雪がちらちらと舞い始めていた。
葉をなくした木々は、寒さの中、裸で力強く立っている。
車窓を流れる景色を見ながら、ぼんやりと考えごとをしている。
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あさ、小利別の駅に散歩に出かけた。
日の出直後、温度計は氷点下25.3度。
長い影が美しい。ゆっくりと縮んでいく。雪も色を変えながら・・・。
モノクロのフィルムにその色は表れてくれるだろうか?
暖かい朝食をいただくとすぐ出発だ。9時前の列車を逃すと、昼までこない。
朝の輝きの中、一両の列車が滑り込んできた。音が雪に吸い込まれて、静か。
列車の中は、意外と混んでいる。といってもボックス席が埋まるくらい。
ぼくは、最後部の長いすに腰をかける。前には、編物の女性。
ぼくにしては珍しく声をかけて、一枚撮らせてもらった。
雪の季節は、隣町の職場へ列車で通うとのこと。
「ライカですよね?私も時々写真とるんです。」
長い長い一駅の間、楽しくお話させてもらった。
帯広から陸別へ嫁いでこられたのだという。
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北見で、ホタテ弁当を調達。食いっぱぐれのないように、早めの昼食。
特急「オホーツク」は、旭川へむかって走る。
通路をはさんで隣には、親戚のお葬式を終えた「おばあさん」と「おばさん」。
聞くとはなしに聞いていると、故人の思い出話などなど。
北海道へ立つ前に、見送ってきた「祖母」のことを思い出しながらきくお話は、胸にくる。
旭川では、次の列車まで散歩をすることに。なにも目的はないが、古本屋か喫茶店でも。
ぶらぶら歩くけど、駅から歩けるところには、カメラを向けるものはなかった。
何年か前にきた時よりかは、景気が良くなっているように感じるのは気のせいか?
まちは明るさを取り戻していて、道ゆく女性もファッショナブルになっているように思う。
ビルの谷間にちょっと昔風の素敵な喫茶店をみつけた。
「ちろる」というこの喫茶店、マッチが素敵だ。「Since 1939」とある。
東京オリンピックのときじゃないかな? ちがう!それは昭和39年?
ということは、戦中から営業しているってことか?!
次の列車まで時間もあるので、ここで「絵葉書」をかくことに。
年賀状をかけなかったひとへ。誕生日カードをくれた人へ。
こんな穏やかで、ゆったりとした時間が旅先で持てるのはひさしぶりだ。
おいしい珈琲と苦手な紫煙。木の床の響く音。やわらかい木漏れ日。
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帯広ゆきの「富良野線」。何度か乗ったが冬は初めて。
白いしろいどこまでも白い「丘」のあいまを、
のんびりと駆けてゆく列車に揺られてうつらうつら
「中富良野」で降りて、今夜の宿「ふらのユースホステル」に。
お客さんは、ぼく一人。あすは、イタリア人女性と韓国人女性だそう。
「残念だったね」とオーナー。
ゆっくり旅と北海道のお話をきかせていただいた。
やっぱり、「旅の宿」がしたいな。
そうおもいながら、夜は更けていった。
夜の明かりに、雪がちらちらと舞い始めていた。
by bochibochi35
| 2006-02-22 08:56
| 白銀の銀河鉄道