2007年 09月 26日
「とおめがね」 |
一枚のレンズを通して世界を見るようになったのは、いつごろだったろうか。
大学の2回生を終えて、中国へ渡ったころは、まだ目が悪くなかった。
帰国して、3回生に入った頃から、視力の衰えを感じてきたように記憶している。
夏休みを終え、後期の講義が始まったときには、眼鏡をかけていた。
初めての眼鏡は、時を越えて今もサングラスとして、レンズを入れ換えて使っている。
ついこの間、4代目の眼鏡を新調した。個展前に、来てくれた人の顔がはっきりわかるように(笑)
上の眼鏡が、その2つの眼鏡。
写っていない2つの眼鏡とともにたくさんの風景をはっきりとみせてくれた親友のようなもの。
4つの眼鏡には、それぞれの思い出が刻まれている。
「めがね」の話を始めたのは、もちろん映画「めがね」を観てきたから。
「南の島」でたそがれている・・・・ただそれだけの映像だったのだが、ここちよかった。
実は、心地よすぎて眠ってしまったところがあり、いまいち「ピント」がずれている。
物語に関しては、おそらくはたくさんの方が書かれているし、観てもらったらわかるので書かない。
3回生も終わりの春、三度目の中国へ渡った。なぜか横浜から「鑑真号」に乗船した。
上海、雲南、チェンマイ、バンコク、ハノイ、香港と移動し、今はなきカイタック空港から、
エールフランスで帰国した。初めて「めがね」とともに行った海外だった。
香港から帰国する際に、次に旅に出られるように「1年オープン」のチケットを手にしていた。
一年後の春、また旅立つことになる。所謂卒業旅行というヤツだが、もちろん一人旅。
ひとり寂しく「エールフランス」で香港へ飛ぶ。その後、台湾・高雄へ。
反時計回りで、台湾を半周してから、沖縄・那覇へ。そして石垣から、西表まで。
おもえば遠くにきたもんだ~♪眼鏡もいっしょに来たもんだ。
これがないと、もう美しい風景もはっきりとは見えない。ありがたいものである。
そこで、初代眼鏡の「忘れざる物語」がある。
いま想っても、とてつもない無謀な・・・・ものがたりだったと思う。
(つづく)
by bochibochi35
| 2007-09-26 09:48
| 銀幕の流れ星